シェアサイクルシリーズ ②井の頭恩賜公園
~シェアサイクルで都会にいながら自然を満喫しました
コラム監修:自転車総合研究所 所長 古倉 宗治
去る6月3日は世界自転車デーでした。
自転車の活用と普及を推進するため国連により2018年に制定されました※1。この日、SNSでは #June3WorldBicycleDayを使って世界でお祝いされたそうです。
※1 https://www.unic.or.jp/files/a_res_72_272.pdf
私もこの記念日にサイクリングをしてきました。「シェアサイクルでサイクリング」第2弾です。
今回は、吉祥寺駅南口からすぐの緑豊かな井の頭(いのかしら)恩賜(おんし)公園(以下、井の頭公園)へ。
吉祥寺駅周辺のシェアサイクルは?
前回の皇居一周ではドコモ・バイクシェアを使いましたが、今回はHello Cyclingを使いました。というのも吉祥寺駅周辺では現在、Hello Cyclingが普及しています。地域によって普及しているシェアサイクルが異なります。ドコモ・バイクシェアとHello Cyclingはそれぞれ別の会社が運営しているので、使う時は各々のアプリが必要です。事前にダウンロードして諸登録を済ませておきましょう♪
絶対に使いたいときは30分前に予約を!
先にお伝えしておきますが、井の頭公園がある吉祥寺駅の南口は、シェアサイクルのステーション数がそこまで多くありません。駅南口付近には2つのみです。そしてジブリ美術館の先に1つ。井の頭公園の両端にステーションが配置されていて(井の頭公園の途中にステーションがあっても使いにくそうですし)ある意味、理にかなったステーションの配置だと思うのですが、実質、駅周辺のシェアサイクル台数が少ないということになりますよね。
なので絶対に使いたい!という方は、30分前から予約可能なので早めに予約をしましょう。
この日は私も使用する30分前にHello Cyclingのアプリを開きましたが、予約したかったステーションがまさかの貸出可能数0でした。しかしステーション数が少ないことも朝の時間帯に貸出可能数が0になる可能性があることも事前にチェック済みだったので、もうひとつのステーションで予約完了。でもその10分後、もともと予約したかったステーションの貸出可能数が1になっていたので、結局予約し直したんですけどね(^^;)
スマホ1つで事前に予約もキャンセルもできてしまう便利なシェアサイクルの世界です^^
9:00AM 出発!
元々予定していたステーションに到着したので、いざ、出発!
井の頭公園を一周する下記のルートで、シェアサイクルを使って都会にいながら自然を満喫&リフレッシュしてきました。緑豊かな公園なのはもちろんですが、ジブリ美術館や井の頭自然文化園などの施設もあり子供も大人も楽しめる公園です。
さて、丸井の脇の七井橋通りを進むとすぐに井の頭公園の入り口が見えてきます。雑誌の吉祥寺特集でもよく見る井の頭公園へつながる階段。但し、ここからは自転車で降りることができません。案内表示に従って50m先にあるスロープから降りることにしました。
入り口はひっそりとしていました。
公園に入ると、想像以上に通勤や通学のショートカットで公園内を自転車で走行している人たちがいました。大体の方が急いでいて慌ただしい様子だったので事故が起こらないといいな・・・と思ったりもしましたが、公園に流れる空気はまったく正反対でゆっくりと穏やかな時間が流れていました。
① 神田川起点
公園内を南東方向に進んでいくと最初の目的地・神田川の源流があらわれます。井の頭公園のマップだと遠く感じますが、電アシ自転車でぐいぐい進んで行くので、あっというまに到着です。到着するまでに狭い道もあったので、歩行者とすれ違う時は歩行者優先で、自転車とすれ違う時はお互い譲り合いの精神で、気を付けて進んでくださいね。
この岩の間から流れ出る水があの有名な神田川になるのかと思うと、とても不思議な気分になります。
② 七井橋
狛江橋を渡り、ステーション乗り場を越えたところに七井橋が現れました。
神田川起点から七井橋までの道はでこぼこと起伏があります。地面が盛り上がってる場所を自転車で通るには踏み込む力が必要なので電動アシ自転車はとても助かりました。
それにしても新緑の木立の中を自転車で進んで行くのは本当に気持ちが良いですね^^
知らなかったのですが、井の頭公園といえばこの橋が有名のようです。かつて湧水口がいくつもあったことから七井の池とも呼ばれ、池の中央に架けられている「七井橋」の名は、ここに由来するそうです。(井の頭公園のHPより)
白鳥ボートを眺めていた時、後ろにいた大学生くらいの息子さんとそのお母さんと思われる親子の会話が聞こえてきたのですが、何やら私が使っていた自転車の前かごに付いていた「ダイチャリ※2」のプレートが気になった様子。お母さんが「あの自転車は何?」と息子さんに聞いていました。大学生くらいの息子さんはシェアサイクルということを知っていたので、シェアサイクルが若い世代に浸透しているように感じました。
※2 「HELLO CYCLING」と連携した、オリジナルブランドのシェアサイクルと言われています。ダイチャリはシナネンモビリティPLUS株式会社が運営。出典:https://tabi-rin.com/archives/article/40408#i[2022年7月14日閲覧]
③ 井の頭弁財天 大盛寺
『弁天様のほかにも、毘沙門天や大黒天もまつられており、一度に三福神がお参りできる、大変ありがたいお堂』(HPより抜粋)ということで、途中、大盛寺にも寄ることに。地元の方たちの憩いの場となっているのでしょうか、朝早い時間でしたが何人か参拝されている方がいました。
このまま、野球場や広場がある井の頭公園の南側へ自転車を走らせましたが、舗装された道が多く、とても走りやすい!そして今までの森の中のような雰囲気とはまた違った、開けた景色が広がっていました。
そしてヤマボウシの花や紫陽花も。
特に紫陽花は公園の随所に咲いていてとても綺麗でした。四季折々の花が咲く井の頭公園です^^
④ 三鷹の森ジブリ美術館
公園最南端まで来たところで吉祥寺通りを北へ進むとすぐにジブリ美術館が登場します。
駅から離れているこの場所も、シェアサイクルを使えばすぐに到着できます。
ちなみに、ジブリ美術館辺りを写真で撮るのに時間がかかりそうだったので、ここから徒歩で5分ほどのところにあるファミリーマートのステーションにいったん返却しました。
余談ですが、ジブリ映画ではキャラクター達が自転車に乗っている姿が描かれることがありますよね。「魔女の宅急便」も「耳をすませば」も「コクリコ坂から」も、どの映画でも印象深いシーンやクライマックスに自転車が使われているような気がするんです(そう思ってしまうのはコラムを書いているせいからかもしれません)。とりわけ、魔女の宅急便でキキとトンボが乗っていたプロペラ付の自転車がなんとも楽しそうで幼少期の私にとって憧れでした。
但し、現実世界での2人乗りは禁止なのでご注意ください。
⑤ 井の頭自然文化園
ジブリ美術館から吉祥寺通りを吉祥寺駅方向へまっすぐ進むと最後の目的地・井の頭自然文化園に到着です。吉祥寺通りは車道の交通量も多く幅も狭いため、この時は歩道を通行しました。歩道も比較的幅が狭いので歩道を自転車で通るときは歩行者優先でゆっくり通行しましょう。
井の頭自然文化園の入り口前は広い駐輪スペースが広がっているので、自転車で行くのに最適な場所だと思います。休日は親子連れが多くチャイルドシート付の電アシ自転車がずらりと並ぶんですよ。
この後、すぐに雨が降ってきてしまったので中をゆっくり見て回ることができませんでしたが、入り口付近にいるミーアキャット、ニホンジカなどの動物を見れただけでも癒されました。
1:00PM 返却完了!
自然文化園を後にして、雨にうたれながら近くのシェアサイクルステーションへ
この時、ステーションが満車で自転車をラックに置くことができなかったのですが、問い合わせ窓口に電話で確認したところ、横に止めておいてOKとのことだったので、ラックがないところに返却して本日のサイクリングは終了です。
今回のサイクリングにかかった時間は大体4時間でした。写真を撮っていなかったらもっと早く回れたかもしれませんし、ジブリ美術館に入館する場合はもっと時間がかかるかもしれません。ご参考までに。
☆彡
井の頭公園内で新緑の木立に囲まれながら森林浴ができましたし、綺麗な紫陽花も堪能できました。ファンタジックな世界観に触れたり、かわいい動物を見たり、と心身共にリフレッシュできたことは言うまでもありません。
シェアサイクルを使えば徒歩よりも移動可能距離が広がります。何より、自宅付近でなくても自転車を気楽に使えるというのが良いですよね^^
みなさんも機会がありましたらシェアサイクルを使ってみてはいかがでしょうか。