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2022.07.11
コラム

ELESTYLE株式会社 盧 迪(Lu Di)氏 講演会                  

コラム監修:自転車総合研究所 所長 古倉 宗治

6月23日(木)、当センターにて自転車総合研究会が新たに発足。第1部は自転車の専門家の方々をお招きし、ディスカッションを行い、第2部はマルチ決済SaaSを開発しているELESTYLE(エレスタイル)株式会社 代表取締役CEOルー・ディ氏による講演会を開催いたしました。当センター職員をはじめ自転車施策の研究者、駐輪場の管理会社や設備会社等、オンライン参加者も含め、40名ほどが参加しました。

今回のコラムでは第2部の講演会についてご紹介したいと思います。

 

◆ 盧 迪 Lu Di(ルー・ディ)CEOプロフィール

ELESTYLE株式会社 代表取締役CEO
盧 迪  | Lu Di(ルー・ディ)

  • - 1978年中国瀋陽生まれ
  • - 2003年来日 IT企業 マネジャー&エンジニア
  • - 2011年楽天株式会社 マネジャー&エンジニア
  • - 2013年Bond University MBA卒業
  • - 2016年日本美食に参画、CTO&共同創業者
  • - 2018年ELESTYLEに参画、代表取締役CEO就任
  • - 2019年elepay & OneQRサービスリリース

 

◆ elepay/OneQRについて

当センターはELESTYLE社が展開している決済サービス「elepay/OneQR」によるQRコードを使った決済を一部の駐輪場で導入しています。

「elepay」はモバイルに特化したマルチ決済SaaS、「OneQR」はモバイルアプリSaaSです。「elepay/OneQR」は契約と精算が一本化されているため運営側にとって導入時の負荷が少ないことがメリットとして挙げられます。一方で、国内外のあらゆる決済に自動で対応できるため、利用者は使いたい決済サービスを選択することができ、使いたい決済サービスが対応していないなどの事象が発生しにくいといったメリットがあり、運営側と利用者の双方にとって効率的なQRコード決済となっているのです。

 

◆ elepay/OneQR導入の経緯

導入に至った経緯ですが、駐輪場の一時利用者の利便性向上及び利用促進効果を図るためのキャッシュレス化を検討していた時に、当センターがELESTYLE社にお声がけしたのが始まりです。
その後、一時利用駐輪場(京王八王子駅中央第2自転車駐車場、八王子駅北口駅前駐輪帯の2箇所)で「elepay/OneQR」の導入・実証実験を開始※1。当センターに導入実績のある電磁ロックメーカーのサニカ株式会社と「elepay/OneQR」の提携が既に完了していたことがスムーズに導入まで漕ぎつけた大きなきっかけでもあります。

※1 東京都主催「令和3年度スタートアップ実証実験促進事業」第2期採択企業としてELESTYLE社が選定され、当センター運営の都内駐輪場でキャッシュレス実証実験を開始

ELESTYLE社のサービス提供領域

QRコード決済の流れ

 

 

◆ 講演会の概要

今回の講演では、ルーCEOからはデジタル社会を実現するための課題(DX・キャッシュレス)、そしてその解決のためのサービスである「elepay/OneQR」の説明はもちろん、駐輪場における今後の展開等もお話しいただきました。また、セールスディレクター古屋氏より、当センターとの実証実験についてもご紹介いただきました。

 

●DXの課題は自社でサービスをしたことがない、DX推進できる人材がいない。キャッシュレスの課題は、日本では決済ブランドが50以上でとても多く、消費者には選択肢が多いといった利点があるが、運営側には、インターフェースや使い方・管理方法も異なり、システムの開発導入や管理コストも高く、決済の手数料も高い(2~3%以上)といった課題がある。それを解決するために、「elepay・OneQR」サービスを利用することで、導入の負荷なくモバイル決済サービスが利用可能。

●現在、elepayとシステム接続済みは22社、利用可能決済方法38ブランド、包括可能決済方法、23ブランド。2022以降も拡大予定。

●OneQRは、各決済ブランドのアプリ、またはスマホのカメラアプリからQRコードをスキャンすることができる。特殊なアプリのダウンロード不要。スマホのQRコード読み取り機能でスキャンした場合は、各決済ブランドのアプリを自動で呼び出し、自動で閉じる仕様。

●PocGround Tokyoにエントリーし、選ばれた後は当センターの場所も借りて実証実験を行った。駐輪場、駐車場、EVステーションなどもキャッシュレスを推進することによりどのような変化があるのか。現金を使うお客様の態度変容があるのか。様々な支払方法を導入すると一時利用者の決済方法がどう変化するのかを検証。
⇒実証実験の結果は、QRコード決済利用は一定数以上の利用実績があり、開始後に現金決済の比率が下がることも明確に。

●AIの技術を利用した次世代精算機レスやロックレスの駐輪場の紹介

 

ルーCEOは駐輪場における今後の展開について、次のように語られました。

「QRコードをスキャンして決済するだけでなく将来的にクーボンやポイント機能、地域のお店と連携して広告のビジネスを展開できると考えている。夜に駐輪場から出た時に、スーパーや吉野家のクーポン券がでたらうれしい。それが地域の活性化にもつながる。消費者と運営会社、双方に付加価値を提供するようなサービスを考えている。」

▲「消費者と事業者の間のサービス提供と決済の問題を解決すれば日本のキャッシュレス社会の実現を加速できる」と、ルーCEO。

最後の質疑応答では、駐輪場における定期利用のQRコード決済の可能性に関する質問に対して、一時利用と同じ仕組みを使ったユニークで独創的なアイデアをお話しくださり、また、現金・交通系ICカード・paypay等のオンライン決済サービスのそれぞれの相違点についての説明や詳細なご意見等、興味が尽きないお話しをたくさん聞かせていただき今回の講演会は終了いたしました。

当センターでは、ELESTYLE社の「elepay/OneQR」によるQRコード決済を導入後、利用者の方々から好意的な評価を多数いただいたこともあり、今後も広く展開していきたいと考えています。

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