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2022.05.12
コラム

明日は我が身?自転車の盗難                                                  

コラム監修:自転車総合研究所 所長 古倉 宗治

5月5日の立夏が過ぎたので暦上ではもう夏です。しかし実際は暑かったり寒かったり雨の日が多かったり、と毎日違う天候ですが、みなさん元気にお過ごしでしょうか。

青い空に落ちてきそうなくらい低い位置で雲がもくもくとしている姿が本当は好きですが、雲が空高くまばらに広がっている様子を見ていると、まだまだ夏になるには時間がかかりそうだなと思いながら過ごすG.Wでした。

今年の5月5日は立夏でしたが、この日はとある記念日にもなっています。

一体何の日なのか、わかりますか?

次の①~④からひとつ選んでください^^

①自転車の日 ②世界自転車デー ③サイクリングの日 ④車輪の日

 

 

 

 

 

 

正解は、①自転車の日です。

(②は6月3日、③は5月22日、④そんな記念日はありません。)

以前より5月は一般財団法人日本自転車普及協会により定められた、交通ルールやマナーを啓発したりする『自転車月間』となっていて、『自転車の日』はそれに関連したイベントが開催されることが多いようです※1

 ※1 その後『自転車月間』と『自転車の日』は自転車活用推進法が制定され、同法第14条第2項により法律上の位置づけがなされた

もちろん、自転車の日だけでなく5月5日は他にもいろいろな記念日となっています。みなさんご存じの『こどもの日』でもあり、『端午の節句』でもありますよね。他にも『甘党男子の日』、推古天皇がこの日に薬草を狩りに行ったことから『植物エキスの日』なんて記念日にもなっています。

海外では、国際デーとして国連により『ポルトガル語デー[UNESCO]』が制定されていたり、このコラムでも登場したオランダとデンマークではドイツ軍の占領から解放された日なので『解放記念日』となっていたりと、この5月5日は日本を含め世界中で記念日が多く制定されているんです。

このように5月5日は記念日がたくさんあるので、365日の中で一番記念日が多い日なんじゃないかと思ってちょっと調べてみたんですが、一般社団法人日本記念日協会によると日本で最も多いのは10月10日と11月11日でした(2021年11月10日現在)。

さて、自転車の日にちなんでこのコラムでも、課題となっている交通ルールを・・・取り上げるのはまた別の機会にして(交通ルールやマナーの啓発はいろいろな場所でたくさん行われていますから)、今回は交通ルールではなく自転車にまつわる別の問題を取り上げてみようと思います。

 

日本一多い犯罪は自転車の窃盗

通勤・通学、買い物、お出かけなどの移動手段として自転車が生活になくてはならない存在になっている方は多いと思います。ですが、それを脅かすのが窃盗です。自転車の窃盗件数は日本で一番多い犯罪となっていて、令和2年中でその数全国で120,797件、車の窃盗と比較しても約23倍にもなります※2

件数は年々減少傾向にあるものの1日に約330台の自転車が盗まれていることを思うと、悲しくなるのは私だけでしょうか。

 ※2・警察庁WEB, 年間の犯罪, 令和2年認知件数[2022年4月25日閲覧]

    ・令和3年版犯罪白書, 法務省 法務総合研究所 編 P9, 令和3年12月24日公表

 

自転車を盗まれた時の話

2022年3月にau損保が実施した「東京都における自転車の盗難に関する調査」※3で、都内自転車利用者の4割以上が盗難の経験があるということがわかりました。

 ※3 2022年3月4日~ 2022年3月7日調査実施

私も自転車の盗難に遭ったことがあります。8年ほど前ですが、当時保育園に通っていた子供の送迎で自転車を使っていたのですが、住んでいたマンションの自転車を置いていた駐輪スペースまで行ったら、自分の自転車が見つかりません。すぐに盗まれたと気づきましたが、朝の忙しい時間帯だったことと自宅から遠い保育園に通っていたので、時がとまったかのように呆然としてしまいました。

その日のうちに交番に盗難届を出し、実家で保管していた古い自転車でなんとかやり過ごしていました。

しかし、1週間程経ったある日、盗難された自転車が駐輪スペースに戻されていたんです。勝手に盗んで勝手に戻される現象にとても気味が悪くゾッとしたのと同時に怒りもこみ上げてきました。とはいえ、盗難されたのは自転車に鍵をしていなかったことが原因だったので、これ以降はいついかなる時も施錠はかかさないようになり、それからは盗まれたことはありません。

 

盗難場所は駐輪場が最も多い

私のように自宅の駐輪スペースで盗難被害に遭われる方もいますが、先にお話ししたau損保の調査によると都内自転車利用者で盗難被害に遭われた方のうち、一番多い状況が「駐輪場等に長時間駐輪していた」時で35.8%。「自宅」より若干高くなっています。

駐輪場での盗難被害が高い理由は、人目につきにくいからなのか、それとも自転車が多く停めてある分、施錠されていないものを見つけやすいからなのでしょうか。

出典 au損保株式会社「~東京都における自転車の盗難に関する調査~」2022年4月12日発表
 

どんな場所でもどんな時でも施錠しよう

ひとつ言えるとしたら、自宅でも、駐輪場でも、長時間・短時間関係なく停める時は必ず鍵をかけるように!それが重要なのです。

施錠していても自転車を盗まれることもありますので、できれば常設キーの他に補助で鍵をかけてくださいね。これは警察庁も推奨しています。

最後になりましたが、当センター管理の駐輪場では、防犯カメラの設置やポスターでの啓発等で盗難が起こらないように努めています。お近くに当センター管理の駐輪場がある場合はしっかりと施錠の上ご利用ください^^

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豆知識:防犯登録の期限

自転車の盗難にあった際は、身分証明書、印鑑、防犯登録番号がわかるものを持って最寄りの警察署か交番に届け出します。

しかしここで注意が必要です。防犯登録には有効期限があり、東京都を含め一番多いのは、「登録をした日の翌年初から10年間」ですが、都道府県によって7年や15年のところもあり、異なります。

また、住所が変更になった場合はその都度防犯登録ができるお店※4に申請しに行ってくださいね。

  ※4 東京都では「自転車防犯登録所」の看板をかかげている自転車店・スーパー・ホームセンター等(一般社団法人 東京都自転車商防犯協力会HPより)

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