SWALLOW合同会社 金 洋国 氏 講演会
コラム監修:自転車総合研究所 所長 古倉 宗治
2022年10月20日(木)、当センターにて第2回自転車総合研究会が開催されました。第2部の講演会では電動キックボードの販売事業を展開されているSWALLOW合同会社 代表 金洋国(きむ ひろくに)氏による講演会を開催。当センター職員をはじめ、自転車施策の研究者・コンサルタント、駐輪場の管理会社、オンライン参加者も含め、30名ほどが参加しました。
今回のコラムは講演会の様子をご紹介したいと思います。
◆金 洋国 代表 プロフィール
カリフォルニア大学ロサンゼルス校を卒業。その後、プログラマーとしてサンフランシスコのスタートアップCircleCIでソフトウェア開発に従事。
アメリカ出張時に出会った電動キックボードに衝撃を受け2019年SWALLOW合同会社を設立。
SWALLOW合同会社は公道走行可能な電動キックボードの販売の他、普及のため警察などと協力して安全講習会やユーザーに向けての啓蒙活動も行っており、公道走行可能な電動キックボード販売におけるパイオニアでもあります。
講演会では、今後の販売台数の見通し(10年後は6万台となる見込み)、アンケート調査で「移動が楽しくなった」との回答が多かったこと、福島県南相馬市での実証実験やその他導入事例・ルールの遵守・ヘルメット着用・駐輪問題の課題等、幅広くご説明いただき、また、「坂道が楽」「移動距離が広がる」「現在はヘルメットや免許が必須」「走行場所を選ぶ」等、似ているようで似ていない自転車との相違についてメリットもデメリットも包み隠さずお話しいただきました。質疑応答では2024年の道路交通法の改正後の取り扱いについて等、あまり知られていなかった電動キックボードの詳細を丁寧にお答えいただき、あっというまの1時間となりました。
当日は、当センター職員が所有しているZERO9(ゼロナイン)を会場に展示
写真は折りたたんだ状態
※ZERO9はSWALLOW合同会社で販売している電動キックボード3種類のうちの1つ
原付1種に相当するモデルです
講演会終了後も金代表に絶えず質問が続いていました
道路交通法の改正により、2024年に電動キックボード等に「特定小型原付区分」が新設されることになり、特定小型原付区分に分類される電動キックボードはモードの切り替えにより、歩道も走れるようになることが定められました。今回の講演会は、法改正により乗りやすく手に取りやすくなる電動キックボードの駐輪について、どのように対応していくのか考えるきっかけになったと思います。
この変革期にリアルな情報をご講演いただき、ありがとうございました。
■SWALLOW合同会社
https://swallow-scooter.com/